そもそも鋳物ってなに?鋳物って鉄じゃないんですか?・・・鋳物の特長を知ることで発想が広がるかも

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 「鋳物って鉄じゃないんですか」、「そもそも鋳物ってなんですか」・・・?

 先日もお客様とお話をしていてこのようなご質問をいただきました。長年鋳物に携わる者として、「鋳物の認知がまだまだ低いなぁ」と感じると同時に、「もっと鋳物について知ってもらいたい」と感じた瞬間でした。

 鋳物の起源は、紀元前3,000年ごろメソポタミアの南部に国家都市を建設したシュメール人によって始められたとされています。このようにとてつもなく古くから起源を持つ鋳物であり、現在も使われている技術ということは、それなりにとても良い面があるということに他なりません。そこで今回は改めて「鋳物」の定義を中心に書かせていただきました。

※「ステンレス鋳物のプロ」は創業79年の経験から、鋳物技術、ステンレス等素材の特性、そして厨房機器・食品機械メーカー様の業界特徴やニーズを熟知した上であらゆる対策を講じることが可能な「ものづくり設計サポーター」です。

 モリチュウのお客様のほとんどが「ものづくり」に携わっています。ものづくりは単純に言うと、様々な「材質」と「特定の成形方法」で作られた部品の組合せで出来ていると言えます。そして、部品調達の際には、強度や重量等のニーズを満たした「材質」を出来るだけコストのかからない方法で・・・と考えるのは当然なことです。

 では、成形方法には、どの様なものがあるでしょうか。大きく分けると3つになります。

1.塊から削って形を作る(成形する)方法=切削

2.幾つかのパーツを溶接などでくっ付けて成形する方法=板金、溶接

3.型に流し込んで成形する方法=鋳造

 上記のどの方法が優れているというわけではありません。大事なことは、必要な形状を作るのために、どのような成形方法が適切かを見極めることです。なぜなら、それが製作コストに直結してくるからです。

 さて、上記の通り、鋳造は3番目の型に流し込んで成形する方法となるわけですが、改めて鋳物の定義はどのようになるかというと、

「鋳物」=「金属を溶かして、型(※)に流し込んで成形されたもの」となります。

 私が学生や小中学校で子供たちに鋳物の説明するとき(たまにその様な機会をいただくことがあります)、このようにチョコレートの例を使ってお話をします・・・

 「チョコレートを一度溶かして、型の中に流し込んで作ったりするでしょう。女の子はバレンタインのチョコレートを自分で作ったりするじゃない。そのチョコレートが金属になったものが鋳物だと思ってもらえればいいです」。

 そして、上記のチョコレートには、「ミルクチョコレート」、「ブラックチョコレート」あるいは「ホワイトチョコレート」があるように、金属にも様々なものがあり、「鉄(鋳鉄)」以外に沢山あります。なので溶かす金属によって、アルミ鋳物になったり、銅鋳物になったり、ステンレス鋳物になります。

 冒頭の「鋳物って鉄じゃないんですか」の質問。実に多くの方に聞かれますが、そうです「鉄だけではないんです」が答えになります。

※この場合の「型」は金属を流し込む受け皿となる雌型を指しています。「型」については誤解が多いので、また別の機会に書かせていただきます

 さて、「溶かして型に流し込む鋳物」最大の特長は何でしょうか。それは「複雑な形状を一体で作ることが出来る」ということに他なりません。

 なので様々な「材質」と「成形方法」で作られた部品を組み合わせる「ものづくり」において、「複雑な形状」、且つ「切削や溶接」で作っている部品があれば、鋳物で一体成形をした方がメリットがある可能性があります。

 もちろん、メリットだけではありません。切削や板金溶接に対し、初期費用がかかってくるといったことが主なものですが、ケースバイケースです。鋳物が生かせる可能性はありますので、是非鋳造の特長をご理解いただき、鋳造という選択肢をもつことでものづくりの発想を広げていただければと思います。

 こちらのコラムは「ステンレス鋳物のプロ」を中心としていますが、大前提である「鋳物」についてしっかりとお伝えしないといけないと感じたため、今回はこのような内容で書かせていただきました。今後もステンレス鋳物に限らず「鋳物」全般についてもお話をする機会があると思いますが、あしからずご理解ください。

 尚、念のためお伝えいたしますが、モリチュウでは、ステンレス鋳物に限らず、鋳鉄(鉄鋳物)にも対応をしております。

 ここまでお読みいただきありがとうございました。

 もし、今回のコラムをご覧になり、「複雑な形状を一体で作ることが出来る鋳物」にメリットがあるかもと感じた方、ご興味を持った方がいらっしゃれば、成形方法を見直す良い機会になるかもしれません。是非お気軽にお問合せ頂ければと思います。

 モリチュウでは、お客様のニーズに合わせて、素材や製造方法のご提案をしています。

調達面での課題、開発面での課題について、お話を聞きながら解決策のご提案をいたします。進めてしまってから後に戻るリスクを避けるためにも、今モヤモヤしていることがあれば、是非以下URLよりお問い合わせください。何か新しいヒントが見つかるかもしれません。

これからも、こちらのコラムでは、素材や製造方法、そしてお客様のお役に立つ取り組みなどをご紹介していきます。

株式会社モリチュウ 

代表取締役 森 雄児

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