単純な3Dデータだけでは鋳物は出来ません!最適な鋳物を生むモリチュウのノウハウ

先日、お客様からこのようなお声をいただきました。
「意匠設計者にデータを作ってもらったが、鋳造メーカーから『作れない』と断られちゃったんです」
「3Dデータ作成サービスを利用したが、鋳造の知識がないため修正を何度も繰り返して結構高くついちゃったんです」
実は、3Dデータ作成サービスは世の中に溢れており、単に「形」を作るだけであれば誰にでも可能です。「画面上で完璧に見えるモデル」が、そのまま「鋳造」に適しているとは限りません。
そこで、 鋳造を知り尽くした「プロのノウハウ」5つのポイントをお伝えします。
・ポイント1:抜け勾配(抜きテーパー)を付ける
金型や砂型から製品を取り出す際、壁面が垂直だと型を壊してしまいます。スムーズに離脱させるためのわずかな傾斜(勾配)を、デザインを損なわない範囲でどこに付けるか。これが職人の知恵です。
・ポイント2:適切なR(コーナーの丸み)を付ける
鋭利な角(ピン角)は、溶けた金属の流れを妨げ、応力が集中して「割れ」の原因になります。強度を保ちつつ、美しい鋳肌を実現するための適切なR処理が品質を左右します。
・ポイント3:計算された「加工シロ」を付ける
鋳造品は、そのままでは精度が不十分な箇所に後から切削加工を施します。どこを削るのかをあらかじめ予測し、必要な肉厚を「加工シロ」として付けておく設計が必要です。
・ポイント4:驚異の収縮率を考慮する
ステンレスは高温でドロドロに溶けた状態から冷え固まる際、大きく収縮します。その収縮率は、金属によって違いますが、ステンレス鋳物の場合はおよそ 12/1000(1.2%)。つまり、完成サイズよりも「1.2%大きく」データを設計しなければなりません。この計算を誤ると、全ての寸法が狂ってしまいます。
・ポイント5:可能な限り、肉厚を均一にする
鋳物は金属を溶かして流し込みますが、その冷却速度を可能な限り同じにする工夫が大切になります。そのためには製品全体の肉厚を可能な限り均一にすることが求められます。そうすることにより、引け巣などの不具合を減らすことができます。
私たちが考える「鋳物を熟知している」とは、単に技術的なルールを知っていることだけではありません。
「どう作れば歩留まりが良く、コストを抑えられるか」 「どこまでを鋳造で作り、どこからを切削加工に任せるのが最短ルートか」
という、製作現場のリアルとコスト感覚の両面に精通していることです。この知見があるデータこそが、最終的にお客様の利益を最大化します。
その結果「3Dでの試作モデルをベースに相談したことで完成イメージのズレがなくなり、更に、試作も一発で決まったのには驚きました。」といったお声もいただいております。
「この3Dデータを鋳造したらどうか?」「これが最適な形状なのか?」といった疑問をお持ちでしたら、ぜひ一度モリチュウにご相談ください。
また、鋳造の基礎を学べる「ロストワックス鋳造ミニセミナー」も随時開催しております。皆様方の課題解決に、モリチュウの技術をぜひご活用ください。
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-追伸-
モリチュウでは、お客様の幅広いニーズに合わせて、適切な素材や製造方法のご提案をしています。
製造面、調達面、開発面での課題についてモヤモヤしていることがあれば、是非お問い合わせください。お待ちしています!